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新卒採用 採用ノウハウ

通年採用とは?メリット・デメリットと実施時のポイントを解説!

2025/03/21

近年、企業の採用活動において「通年採用」が注目を集めています。「通年採用」は、一年を通じて人材を採用する手法であり、従来の一括採用とは異なる柔軟な採用戦略です。

人手不足の深刻化やグローバル化の進展により、多様な人材と出会う機会を増やせる採用戦略として注目されています。本記事では、通年採用の特徴や導入するメリット・デメリット、成功のポイントについて詳しく解説します。

通年採用とは?

通年採用とは、企業が一年を通じて新卒採用を行う採用手法のことを指します。従来の新卒一括採用では、特定の時期に集中して人材を募集するのに対し、通年採用は柔軟性を持ち、必要なタイミングで人材を確保できるのが特徴です。

このアプローチにより、企業は多様な人材と出会う機会を増やし、より適切な人材を選ぶことが可能になります。特に、急速に変化するビジネス環境においては、通年採用が重要な戦略となっています。

通年採用と新卒一括採用の違い

通年採用と新卒一括採用は、企業の採用戦略において大きく異なるアプローチを取ります。新卒一括採用は、特定の時期に集中して人材を採用する方法で、通常は年度の始まりや特定の時期に行われます。

この手法は、企業が一度に多くの人材を確保できるメリットがありますが、採用のタイミングが限られるため、柔軟性に欠けるというデメリットも存在します。一方、通年採用は、年間を通じて人材を募集するスタイルであり、企業は必要に応じていつでも候補者を受け入れることができます。この方法は、特定の時期に応募が集中することがなく、より多様な人材と出会う機会を提供します。

通年採用が注目される背景

近年、通年採用が注目されるようになった背景には、主に人手不足の深刻化と事業活動のグローバル化があります。

ここからは、通年採用が注目されるようになった背景について詳しく解説します。

人手不足の深刻化

近年、日本の労働市場では、人手不足が深刻な問題となっています。

少子高齢化が進む中で、労働人口が減少しているため、企業は必要な人材を確保することがますます難しくなっており、特に「内定辞退」が大きな問題になっています。

その状況下で、通年採用は企業にとって有効な手段となり得ます。通年採用は特定の時期に限らず、必要なタイミングで人材を採用できるため、内定辞退が増えた場合には追加募集を行うなど。柔軟な人材確保が可能になります。

また、内定辞退以外にも、「転職の一般化」や「早期離職者の増加」など、人材の流動性は増しており、事業状況に応じて柔軟に人材を確保する、通年採用はますます注目されるようになりました。

事業活動のグローバル化

近年、企業の事業活動はますますグローバル化が進んでいます。国境を越えたビジネス展開が一般化する中で、多様な文化や価値観を持つ人材の確保が求められています。

通年採用は、このようなニーズに応える柔軟な採用手法として注目されています。通年採用に切り替えることで、これまでアプローチができていなかった海外からの留学生や留学をした日本人学生など、多様なバックグラウンドを持つ人材を採用することが可能になります。

通年採用を通じて、企業は必要なタイミングに人材を確保できるだけでなく、国際的な競争力を高め、事業の成長を加速させることが可能です。

通年採用のメリット

ここからは、通年採用のメリットについて解説します。

一括採用で出会えない学生と出会える

通年採用の最大のメリットの1つは、一括採用では出会えない多様な学生と接触できる点です。従来の一括採用では、特定の時期に集中して採用活動が行われるため、限られた期間内に応募ができる学生にしかアプローチできませんでした。

しかし、通年採用を導入することで、学業や資格試験の関係で就職活動のタイミングが異なる学生、インターンシップやボランティア等による休学など、特定の条件を持つ人材に対しても柔軟に対応できるようになります。

これにより、企業はより幅広い人材プールから優秀な人材を見つけるチャンスが増え、組織の多様性を高めることが可能となります。

留学生や留学をした日本人学生の採用に対応できる

通年採用のメリットの2つ目は、留学生や留学をした日本人学生など、グローバル人材の採用にも対応ができる点です。従来の一括採用では、特定の時期に就職活動ができる学生を対象にするため、これらの人材が採用される機会は少なくなりがちです。

しかし、通年採用を導入することで、就職活動時期が異なるグローバル人材にもアプローチが可能になります。グローバル人材は国際的な視点や多文化理解を持っているため、現代のビジネスシーンにおいて、非常に重要な採用対象になります。

応募者の増加が見込める

通年採用のメリットの3つ目は、応募者の増加が期待できる点です。従来の一括採用では、特定の時期に集中して募集を行うため、応募者数が限られることが多いですが、通年採用では一年を通じて常に求人を出すことが可能です。

この柔軟なアプローチにより、学生や求職者は自分のタイミングで応募できるため、より多くの人材にアプローチできるようになります。

通年採用のデメリット

通年採用には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。これから説明する点を十分に理解し、対策を講じることが重要です。

採用活動が長期化して負担が増える

通年採用の導入においては、採用活動が長期化することが一つのデメリットとして挙げられます。従来の一括採用では、特定の時期に集中して採用活動を行うため、短期間で多くの候補者を選考することが可能です。

しかし、通年採用では、常に採用活動を行う必要があるため、企業の人事部門にとっては継続的な負担が増加します。また、採用活動が長期化することで、候補者とのコミュニケーションや選考プロセスの管理が複雑になり、リソースの分散が生じる可能性もあります。これにより、採用の質が低下するリスクも考慮しなければなりません。

一括採用の企業の影響を受ける

通年採用を実施する企業は、一括採用を行う企業の影響を受けることがあります。特に、人気のある企業が一括採用を行う場合、学生や求職者の関心がそちらに集中しがちです。

その結果、通年採用を行う企業は、優秀な人材の確保に苦戦することがあります。また、一括採用のタイミングに合わせて応募者が集中するため、通年採用の企業は応募者数が不均一になることも考えられます。

このような状況を乗り越えるためには、独自の魅力をアピールし、候補者に対して、継続的に情報発信を行うことが重要です。

知名度の低い企業にとっては不利になる

通年採用は多様な人材を獲得できる一方で、知名度の低い企業にとっては不利な側面もあります。

新卒一括採用では、就活生の情報収集が盛んな時期に集中して採用広報を行うため、短期間で知名度を上げることも可能ですが、通年採用では1年を通して採用広報を行うため、広報効果が薄くなり、知名度が思うように上がらない場合があります。

通年採用を行っている企業でも、ブランド力や知名度が不足していると応募者数が伸び悩む可能性があるため、通年採用を成功させるためには、企業の認知度や就職先としての魅力を十分に高める必要があります。

通年採用を実施している大手企業の事例

近年、通年採用を導入している大手企業が増加しています。これから説明する3つの企業の取り組みは、通年採用の有効性を示す良い例と言えるでしょう。

ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社は、通年採用を積極的に実施している企業の一つです。ソフトバンク独自の「ユニバーサル採用」では、「自由な時期に学生の判断で就職活動が行えるように」との思いから通年採用を導入しています。

入社時30歳未満は全て新卒採用枠として応募可能で、入社時期も4月と10月の2回に分けているなど他の企業にはない独自の採用活動を行っています。

また、通年採用を通じて、ソフトバンクは新卒だけでなく、中途採用や留学生の採用にも力を入れ、幅広い人材を確保する戦略を展開しています。

参考:ソフトバンク株式会社_ユニバーサル採用

株式会社ユニクロ

株式会社ユニクロは、通年採用を積極的に実施している企業の一例です。ユニクロは、ファーストリテイリンググループの一員として、国内外での店舗展開を行っており、多様な人材を求めています。

特徴的なのは、ファーストリテイリンググループとして行っている通年採用・FRパスポート制度です。

グローバルリーダー職を希望の場合、どの学年からでも参加が可能で、最終面接手前まで通過した学生に対してFRパスポートと呼ばれる取得から3年以内にいつでも最終面接を受けられる権利が付与される独自の制度を展開しています。

参考:株式会社ユニクロ_通年採用・FRパスポート

LINEヤフー株式会社

LINEヤフー株式会社は、通年採用を積極的に実施している企業の一つです。同社は、デジタル領域での競争が激化する中、優秀な人材を確保するために、採用の柔軟性を重視しています。

特にエンジニアの採用には力を入れており、Re-Challenge制度と呼ばれるWebテストにて一度不合格になってしまった場合でも、次のタームで再度Webテストに挑戦することができる制度を使って求職者は通年で数回チャレンジすることが可能です。特に、LINEヤフーは多様なバックグラウンドを持つ人材を求めており、留学生や既卒者など、従来の一括採用では出会えない層にアプローチしています。

参考:LINEヤフー株式会社_エンジニア採用 Re-Challenge制度

通年採用を成功させるポイント

通年採用を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これから説明する要素を組み合わせることで、通年採用の効果を最大限に引き出すことが可能です。

通年採用の目標設定

通年採用を成功させるためには、明確な目標設定が不可欠です。まず、企業が求める人材像を具体的に定義し、それに基づいて採用計画を立てるようにしましょう。

求める人物像によって、有効な募集媒体や注力時期が異なるため、求める人物像を明確にすることでターゲットに合わせた効果的な採用計画を立てることが可能になります。

また、採用人数や採用注力時期を明確にすることで、リソースの配分や採用プロセスの効率化にもつながります。目標を設定することで、通年採用の活動が戦略的に進められ、企業の成長に寄与する人材を確保することができるでしょう。

採用市場の把握

通年採用を成功させるためには、採用市場を正確に把握することも不可欠です。市場の動向や競合他社の採用戦略を理解することで、自社のポジショニングを明確にし、効果的なアプローチを設計できます。

ターゲットとなる人材の就職活動の動きを把握することで、これまで採用できていなかった対象へ効率的にアプローチをすることができるでしょう。これにより、通年採用の効果を最大限に引き出すことが期待できます。

候補者の理解

通年採用を成功させるためには、候補者の理解が不可欠です。

一括採用のタイミングで応募できない候補者には、留学やインターンシップ、休学など様々な理由があります。

そのため、このような候補者の事情を理解した上で、採用フローや求人広告を設計することで、多様な人材からの応募を獲得することが可能になります。

採用管理ツールの導入

通年採用を成功させるためには、採用活動の効率化が不可欠です。通年採用は新卒一括採用と比較して業務負担が増えるため、採用管理ツールを導入し、業務効率化を図ることが重要です。

例えば、ATS(Applicant Tracking System)を活用することで、応募者の情報を一元管理し、選考状況をリアルタイムで把握できます。

また、オンライン面接ツールを利用することで、地理的な制約を超えて多様な候補者と接触できるようになります。これにより、採用活動の負担を軽減し、採用の質を維持しながら、より多くの人材と出会う機会を創出することが可能になります。

採用のマルチチャネル化

通年採用を成功させるためには、採用のマルチチャネル化が重要です。

通年採用では、求職者の就職活動傾向が多様化しており、使用している「就活サービス」も様々です。

そのため、通年採用においては企業側も様々な採用チャネルを組み合わせて活用することで、より多くの学生と接点を持つことが可能になります。

具体的には、掲載コストのかからない「自社採用サイト」や「SNSアカウント」とスポットで活用できる「ダイレクトリクルーティング」や「SNS広告」を組み合わせることなどが有効です。

通年採用は、一年を通じて求人情報を掲載するため、「コストが高くなる」「広告効果が薄くなる」という傾向がありますが、これらの課題感を補完する採用チャネルを組み合わせることで、デメリットをカバーし、効果を最大化することができます。

まとめ

通年採用は、企業が年間を通じて人材を採用する柔軟な戦略です。人手不足やグローバル化の進展に伴い、多様な人材との出会いが可能になる一方で、採用活動の長期化や知名度の低い企業にとっての課題も存在します。

成功するためには明確な目標設定や市場の把握、候補者の理解が不可欠です。通年採用を導入することで、企業はより多様な人材を確保し、競争力を高めることができるでしょう。

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